こんにちは、Protecthomeの岩﨑です。
住宅ローン金利のニュースを見るたびに、
「今、家を建てても大丈夫だろうか」
「もう少し待ったほうがよいのではないか」
と迷っている方もいるのではないでしょうか。
住宅金融支援機構によると、2024年3月のマイナス金利政策解除以降、住宅ローン金利は上昇傾向にあります。
また、2026年8月資金受取分のフラット35では、借入期間21年以上35年以下、
融資率9割以下の場合、最も多い金利が年3.29%となっています。
ただし、住宅ローンにはさまざまな商品があり、金利は金融機関、借入条件、金利タイプなどによって異なります。
大切なのは、ニュースで見た金利だけを見て、家づくりを急いだり諦めたりしないことです。
金利が上がる可能性だけでなく、家族の暮らし、現在の住居費、建築費、自己資金、今後の働き方などを含めて考える必要があります。
この記事では、住宅ローン金利が上がると何が変わるのか、
固定金利と変動金利をどのように考えればよいのか、家を建てるか待つかを判断する前に確認したいことを整理します。
住宅ローンの金利が上がると、何が変わる?
住宅ローン金利が上がると、同じ金額を借りても、月々の返済額と総返済額が増えます。
また、毎月返済できる金額を先に決めている場合は、借入可能額が小さくなることがあります。
月々の返済額が増える
例えば、3,500万円を35年間、元利均等返済、ボーナス返済なしで借りた場合を考えてみます。
概算では、次のような違いが生じます。
- 金利年1.0%:毎月約9万8,800円
- 金利年1.5%:毎月約10万7,200円
- 金利年2.0%:毎月約11万5,900円
年1.0%と年2.0%では、月々の差は約1万7,100円です。
1か月だけを見れば小さく感じるかもしれませんが、毎月続く支出です。年間では約20万5,000円の差になります。
総返済額にも差が生まれる
同じ条件で、35年間の概算総返済額を比べると、次のようになります。
- 金利年1.0%:約4,150万円
- 金利年1.5%:約4,501万円
- 金利年2.0%:約4,870万円
年1.0%と年2.0%では、総返済額に約720万円の差が生じます。
金利差はわずかに見えても、借入金額が大きく、返済期間が長い住宅ローンでは、その影響が積み重なります。
※上記は一定の金利が全期間続くと仮定した単純な試算です。
融資手数料、保証料、団体信用生命保険、金利優遇、繰り上げ返済などは含んでいません。
変動金利では将来の適用金利により返済内容が変わります。

今後、住宅ローン金利はどうなるのでしょうか
金利の先行きは、金融政策、物価、景気、国内外の経済情勢など、多くの要因によって変わります。
そのため、「いつまで上がるのか」「何年後に下がるのか」を正確に予測することはできません。
住宅ローンを考えるときは、将来の金利を当てることよりも、想定より上がった場合でも返済を続けられるかを確認することが重要です。
変動金利と固定金利では、動く仕組みが異なります
一般的に、変動金利は短期金利の影響を受け、固定金利は長期金利の影響を受けます。
そのため、日本銀行の政策金利が据え置かれたからといって、すべての固定金利も動かないとは限りません。
反対に、固定金利が上がったからといって、すべての変動金利が同じ時期、同じ幅で上がるとも限りません。
ニュースを見る際は、「住宅ローン金利が上がった」という言葉だけでなく、
どの金利タイプの話なのかを確認しましょう。
金利予測より「上がった場合」を試算する
変動金利を検討する場合、現在の適用金利だけで返済計画をつくるのではなく、金利が上がった場合の返済額も確認します。
例えば、
- 金利が0.5%上がった場合
- 金利が1.0%上がった場合
- 収入が一時的に減った場合
- 教育費や車の費用が増えた場合
を想定します。
それでも生活費や貯蓄に必要な余力を残せるかを見ることで、借入額が自分たちに合っているかを判断しやすくなります。
固定金利と変動金利、どちらを選べばよい?
固定金利と変動金利のどちらが正解かは、金利の高低だけでは決まりません。
家計の状況や今後の収入、金利上昇への受け止め方によって、合う選択は変わります。
固定金利を考えやすい人
固定金利では、適用期間中の金利が固定されるため、将来の返済額を見通しやすくなります。
次のような方は、固定金利を検討しやすいでしょう。
- 毎月の返済額を安定させたい
- 金利の変化を頻繁に気にしたくない
- 教育費など、今後の支出予定が明確にある
- 金利上昇による家計の変化を避けたい
- 長期的な安心を優先したい
借入時点の金利だけを見ると変動金利より高い場合がありますが、返済額が変わらない安心感も選択の一部です。
変動金利を検討するときの注意点
変動金利は、借入当初の金利が固定金利より低いことがあります。
ただし、将来も同じ金利が続く保証はありません。
検討する場合は、次の点を確認する必要があります。
- 金利が上がった場合の返済額
- 適用金利の見直し時期
- 返済額の変更方法
- 繰り上げ返済に回せる余力
- 貯蓄や収入にどの程度の余裕があるか
商品によって条件が異なるため、金融機関から説明を受け、内容を理解してから判断することが大切です。
「どちらが得か」だけで決めない
将来の金利が分からない以上、どちらの総返済額が少なくなるかを、借入時点で確定することはできません。
比較したいのは、金利の数字だけではありません。
- 返済額が変わらない安心
- 金利が上がっても対応できる家計の余力
- 返済期間
- 自己資金
- 今後の収入と支出
- 自分たちが不安なく暮らせるか
こうした条件を含めて考えることで、自分たちに合う選択が見えてきます。
金利が上がっている今、家を建てるメリットと注意点
金利が上がっているからといって、今、家づくりを進めることがすべて不利になるわけではありません。
現在の住まいに困りごとがある場合は、早く家を建てることで、その課題を解消できる可能性があります。
例えば、
- 家賃を払い続けている
- 家が寒い、暑い
- 手狭で家族が過ごしにくい
- 建物の老朽化が進んでいる
- 子どもの入学前に住環境を整えたい
- 親との同居や介護に備えたい
といった事情です。
家を建てる時期は、金利だけではなく、家族にとって住まいが必要になる時期とも関係しています。
一方で、「さらに金利が上がる前に」と焦り、返済できる上限まで借りることには注意が必要です。
今進める場合でも、金利が変化したときや収入が減ったときに、家計を守れる計画をつくることが前提になります。
金利が下がるまで待つメリットと注意点
家づくりを待つ間に、自己資金を増やしたり、希望を整理したりできる場合があります。
家族の働き方や将来の予定が見えにくいときは、急いで決めないほうがよいこともあります。
ただし、待てば必ず条件がよくなるとは限りません。
待っている間にも支出は続きます
賃貸住宅に住んでいる場合、家づくりを待っている間も家賃がかかります。
現在の家を修繕しながら住んでいる場合は、修繕費が必要になることもあります。
家づくりを1年待つ場合は、金利だけでなく、その1年間にかかる住居費も含めて比較する必要があります。
建材価格も同時に変化します
住宅の総予算は、住宅ローン金利だけでは決まりません。
金利が下がっても、その間に土地や建材の価格が上がれば、必要な借入額が増える可能性があります。
反対に、金利が上がっても、建物の規模や計画を整えることで、借入額を抑えられる場合があります。
一つの数字だけで時期を決めず、全体で考えることが大切です。
建材価格が住宅価格にどのような影響を与えているのか、予算を整えるときに何を守り、何を見直せばよいのかは、
こちらの記事で詳しく解説しています。
https://protecthome.co.jp/546576/
家族の時間も変化します
住宅価格や金利は数字で比較できますが、家族の時間は同じ形では戻りません。
子どもの成長、親との暮らし、仕事の状況などによって、住まいに求める役割も変わります。
今の暮らしで困っていることを、あと何年なら無理なく受け入れられるのか。
待つことで得られるものと、待つ間に失われるものの両方を考えてみましょう。
「今か、待つか」を決める前に確認したい5つのこと
ここからは、家づくりの時期を判断するための5つの確認項目をご紹介します。
1.現在の住まいで、何に困っているか
まず、なぜ家づくりを考え始めたのかを振り返ります。
「家を持つこと」そのものではなく、今の暮らしにどのような課題があるのかを書き出してみましょう。
その課題が急いで解消したいものなのか、時間をかけてもよいものなのかによって、適切な時期は変わります。
2.毎月いくらなら安心して返せるか
金融機関から借りられる金額と、家族が無理なく返せる金額は同じとは限りません。
現在の家賃だけを基準にするのではなく、家を持ったあとに必要になる固定資産税、保険、修繕費なども考えます。
「払える金額」ではなく、食費、教育費、貯蓄、家族の楽しみを残しながら「安心して払い続けられる金額」を考えましょう。
3.金利が上がっても家計に余力が残るか
変動金利を選ぶ場合は、金利が上がったときの返済額を試算します。
毎月の返済額が1万円、2万円増えた場合でも、生活を大きく切り詰めずに対応できるでしょうか。
対応が難しい場合は、借入額を小さくする、自己資金を増やす、建物計画を見直す、固定金利を含めて比較するなどの方法があります。
4.これから家族の収入と支出はどう変わるか
住宅ローンは長期間にわたります。
返済期間中には、次のような変化が考えられます。
- 子どもの進学
- 車の買い替え
- 転職や独立
- 育児や介護による働き方の変化
- 住宅の修繕
- 定年後の収入
- 家族構成の変化
今の収入だけでなく、今後支出が増える時期にも返済を続けられるかを確認します。
5.家づくりで、何を守りたいか
予算が厳しくなると、金額を下げることだけが目的になりやすくなります。
しかし、本当に考えたいのは、「何のために家を建てるのか」です。
家族の安全、健康、快適さ、一緒に過ごす時間、将来の安心など、家づくりで守りたいことを言葉にしてみましょう。
Protecthomeでは、予算を整える場合でも、断熱性・気密性と耐震性・構造はできるだけ削らずに考えます。
住み始めてからの安心や快適さに深く関わり、完成後に簡単には変更できない部分だからです。
金利予測ではなく、家族の暮らしを基準に決める
金利が上がっている今、家を建てるべきか、待つべきか。
この問いに、すべての家族へ共通する答えはありません。
今の住まいに大きな困りごとがあり、家計に余力を持った計画ができるなら、今進めることにも意味があります。
一方で、収入や家族の予定が定まらず、金利上昇に対応できる余力がない場合は、計画を整える時間を持つことも大切です。
判断の中心に置きたいのは、「これから金利が上がるか、下がるか」だけではありません。
- この返済額で日々を安心して暮らせるか
- 必要な貯蓄を続けられるか
- 家族の楽しみを残せるか
- 働き方が変わっても対応できるか
- 住まいが家族の負担にならないか
家は、住宅ローンを返すために建てるものではありません。
家族が安心して暮らし、それぞれの人生を豊かにしていくための場所です。
借りられる金額の中で最大の家を考えるのではなく、家を建てたあとも心地よく暮らせる予算を見つけること。
それが、金利の動く時代における、家づくりの大切な土台になります。
住宅ローンと資金計画について相談したい方へ
Protecthomeでは、住宅ローンや家づくりの資金計画について、直接ご相談いただけます。
「自分たちは、どのくらい借りられるのか」だけでなく、
- どのくらいなら安心して返せるのか
- 金利が上がった場合に家計はどう変わるのか
- 建物と土地へ予算をどう配分するか
- 希望を残しながら借入額を整えられるか
- 今進める場合と待つ場合に何が変わるか
を一緒に整理していきます。
家を建てると決めていなくても構いません。
金利や住宅価格の変化に不安を感じている方は、ご家族だけで答えを出そうとせず、まずは現在の状況をお聞かせください。
お電話でのご相談
0120-690-338
Protecthomeの家づくりを詳しく知りたい方は、
公式ホームページのお問い合わせフォームから資料をご請求いただけます。
参考資料
- 住宅金融支援機構「“金利のある世界”でどう変わる?これからの住宅ローン選びを考えよう」
- 住宅金融支援機構「2026年8月のフラット35金利情報」
※住宅ローンの金利や利用条件は、金融機関、商品、審査結果、借入時期などによって異なります。本記事の試算は参考例であり、実際の返済額を保証するものではありません。契約前に必ず金融機関等へご確認ください。
次回の記事
次回は、建築費や住宅ローン以外にも目を向けながら、「建て替えとリフォームのどちらを選ぶか」を考える予定です。
現在の家の状態、これからの家族の暮らし、必要な費用を整理し、自分たちに合う選択を見つけるための判断軸をお伝えします。
続きを読む: 住宅ローン金利が上昇する今、家を買うべき?待つべき?判断したい5つのこと
